技育祭に行ってきた2
この調子だと長くなりそうだったので記事を分割することにしました。分割すると公開サイクルが早くなるし、執筆の心理的ハードルが下がるんですね。短めの記事をもっと積極的に書こうかな…
2日目
前回は技育祭1日目をまとめました。今回は2日目、オフライン会場で名だたる有名人のお話を生で聞いた体験です。
好きなテキストエディターとブラウザ
ラムダ技術部さんの講演の冒頭でアイスブレイクとして、好きなブラウザとエディターの投票をやっていました。こういう話題は個人的にも好きだし、発表者としても話の種になるし、ソフトウェアエンジニアの共通の話題でもあるので、僕も機会があればやってみたいなと思いました。
ついでに僕の場合は、好きなエディターはZed、常用するエディターはVS Code、好きなブラウザはVivaldi、使ってみたいブラウザはFloop、将来期待しているブラウザはLadybirdです。
新機能がいち早く使えるからChrome canary版を推している人が居たりして、そういう視点で使う人がいることに驚きました。僕は安定性がなさそうで実用には向かないように感じていました。日常的に使えているのであれば意外と安定性はあるのかな、と感じました。
何も無いってクリエイティブの源泉
これもまたラムダ技術部さんの講演から考えたことです。ラムダさんは、小学生時代は周りに遊ぶものがたくさんあるような環境で過ごしたわけではなく、むしろ何も無いような環境で日々遊んでいたそうです。遊ぶものがないから遊びを開発することが日常だったそうです。中国に親の転勤で転校したそうなんですが、現地の学校で、ボードゲームなどのなにか物がある環境での遊びを見て衝撃を受けたそうです。
この話を聞いて、なにもないことは何かを創る動機になりえるんだなぁと、改めてというか、感じました。僕も、比較的ラムダさん寄りな幼少期だったと自覚していて、共感するところがあります。遊びを開発するようなことはしていなかったですが、ものがない環境で、工作とかして遊んだのを覚えています。
意外と世界的に進んでいる世界の住民は何も無い環境で幼少期を過ごしたことがあるんじゃないかなとか勝手に想像しています。
そういえば、同じ時間帯にAtCoder創設者の講演があって、そっちも聞きたかったですね。競技プログラミングを全くやったことがないので、そのディープな世界を覗いてみたかったです。
陰の技術
WingArc1stさんの講演で、技術には陰陽が存在する、という面白い表現をなされていました。要するに世間で流行っているのが陽の技術で、目立ってはいないけど重要な縁の下の力持ち的な技術が陰の技術です。僕が使っているものでいうとNext.jsが陽の技術で、Postgresqlが陰の技術ですね。
流行りの技術は流行りなので流行りが過ぎれば廃れたりもします。一方陰の技術は縁の下の力持ちなので流行りはしないけど使われ続けます。変化の激しい工学の世界で、長く使われ続けることは1つのアドバンテージです。実際自分も、流行りの技術に載っかるだけでは駄目だと思っています。むしろ流行りを作りに行くくらい、もしくは陰の技術を支えるくらいを目指さないといけないよなぁとか思っています。
生成AIが普及した後の世界を想像する
これもWingArc1stさんの講演での言葉です。生成AIの普及途中の世界で、普及した後の世界を考えることは重要だといえばそうなんですけど、それに気づいている人って非常に少ないです。実際自分も、生成AI時代の人間に求められる価値については色々調べたり悩んだりしました。生成AIが当たり前になって、その価値観が当たり前になった世界まで考えたことはおろか、発想がなかったです。
ここで考えてまとめるのも荷が重いので、またの機会に取っておきます。まず、その前に生成AI時代の人間の価値についても自分の一旦の結論を出したい……
SWEと弊学部
SWEがSoft Ware Engineerだと技育祭中に気づきました。エンジニアも書いているコードが解決する課題やいわゆるドメイン知識っていうんですかね、そういうものも理解する必要があるよね、と多くの講演で話されていました。言われた通りのコードを書くだけじゃなくて、その先までわかっているとより本質的なコードが書けるのは当たり前だと感じます。
ただ、世間一般のエンジニアが卒業する学部は、コンピュータサイエンスとか工学をメインで勉強するところです。なので、めちゃくちゃコードは書けるけど、何を解決しているかわからないという状況になっている人が多いのではなかと想像しています。
対して、弊学部ではプログラミングなども学びます。しかし、それ以外にも起業家精神だとかマーケティングだとか、一般の工学部が学ばないことも多く学びます。そういう点では、弊学部はこれからの社会で求められるSWEが輩出されるのではないかなとか思っています。好き嫌いせずいろんな分野を学んでいこうと改めて思いました。
5% 10% 20%
https://x.com/kaepon1219/status/1265615293579055104
情報系学生の中で、5%の人が実務経験あり、10%が趣味の制作物あり、20%が趣味で少し開発、80%が授業だけという数字があるそうです。サポーターズの楓さんの講演で紹介されていました。この数字に文句を言うつもりは無いです。むしろ、ほとんど間違っていないような感じがします。
一方で、5%とか10%に含まれる人が、これを聞いて安心してはいけないよな、と思います。切り取り方によっては、あなたは5%とかに含まれるから安心しなさい、と聞こえてしまいかねないです。僕はまだ就活を始めていないので自分の想像しか書けないです。しかし、例え5%や10%に入っていたとしても、必ずしも就活で無双できるような甘い世の中な訳ないと感じています。10%にいるからと言ってそこで停滞して良い理由にはなりません。5%になるのは大変だけど、自分が持っている制作物をより良くすることで、10%の中でも上の方になることは比較的容易だと思っています。
むしろ、就活のために形だけの制作物を作っただけより、それをどこまで磨き上げれたかを求められる時代が来ることだって考えられます。サポーターズがここまで力を入れて活動しているのだから、あの数字は変動するはずです。変動する社会に合わせて自分も進化し続けないといけないと思っています。
総括
落合陽一さんの講演が非常に衝撃的だったんですけど、内容がいまいち消化不良なので、もうちょっとしっかり考えたいので割愛します。
非常に楽しい2日間でした。ひたすら講演を聞くことしかしていないので、企業の人と話したり、エンジニア仲間を作ったり話すことはあまりしていないので、そのへんがもったいないかなとか思ったりしています。
このイベントで開発モチベーションが高まったので、継続する理由付けをしつつ、バリバリと開発していきたいと思います。